【2025年茨城県公立入試】英語「30点の壁」の正体。単語だけでは絶対に超えられない“文法トラップ”を完全解剖

※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。

「単語は毎日やっているのに、点数が30点前後から伸びない」 「長文になると、急に読めなくなる」

こうした相談は多い。だが、2025年度(令和7年度)の茨城県公立高校入試を解剖すると、その原因は“単語不足”ではないことが判明した。

結論から言う。 いまの入試は、「単語の意味をつなぐだけ」の受験生を、30点〜40点のラインで冷徹に切り捨てる構造になっている。

本稿では、なぜ文法(ルール)を無視すると合格点に届かないのか、その構造的要因をデータで示す。


目次

  1. 構造分析:入試問題は「2階建て」でできている
  2. 証拠①:「語順」を知らないと全滅する(整序:大問5)
  3. 証拠②:「形」を変えないと0点になる(記述:大問1・4)
  4. 証拠③:「同じ単語」に飛びつくと死ぬ(読解トラップ:大問2・4)
  5. 結論:最短で壁を越える「トリアージ戦略」

1. 構造分析:入試問題は「2階建て」でできている

2025年の問題を「語彙だけで解ける領域」と「文法が必須の領域」に仕分けすると、結果は残酷である。

  • 【1階】語彙力のみで解ける領域(配点目安:約30点)
    • リスニングの絵選び、資料(グラフ)の数字・単語照合など。
    • ここは、文法が曖昧でも雰囲気で取れる“ボーナスステージ”である。
  • 【2階】文法力が必須の領域(配点目安:約70点)
    • ここが「30点の壁」の正体だ。
    • 単語を知っていても、語順(並べるルール)と活用(形のルール)がなければ0点になるよう設計されている。

つまり、どれだけ単語帳を暗記しても、文法という「階段」を登らなければ、永遠に1階(30点)止まりなのだ。


2. 証拠①:「語順」を知らないと全滅する(整序:大問5)

単語の意味が分かっても、語順の設計図がないと解けない。整序問題(大問5)で典型なのがこれだ

(1) … space development ( ア more / イ our lives / ウ has / エ difficult / オ made / カ convenient ) …

単語は中2レベルだが、必要なのは単語力ではない。has made + O + C(第5文型:make O C)という設計図である。

「make A B(AをBにする)」という語順ルールが身体に入っていない生徒は、ピースを持っていても組み立てられず、ここで確実に失点する。


3. 証拠②:「形」を変えないと0点になる(記述:大問1・4)

「意味は合っているのに×になる」現象の主因は、品詞変化・形の変換である(大問1・4)

  • rain(名詞)ではなく rainy(形容詞)と書く
    • It was rain. ではなく It was rainy. と、文脈に合わせて品詞を変える必要がある。
  • studying ではなく decide to study に戻す
    • 本文中では studying でも、解答欄(toの後ろ)に合わせて原形に戻せるか。
  • leave ではなく garbage left(過去分詞)にする
    • 「残されたゴミ」と表現するために、受動の意味を持つ過去分詞へ変換できるか。

単語を知っているだけでは足りない。「文の中での役割」に合わせて形を変える——これが平均点へのパスポートである。


4. 証拠③:「同じ単語」に飛びつくと死ぬ(読解トラップ:大問2・4)

長文で落ちる生徒の典型パターンはこれだ。「本文と選択肢で、同じ単語を見つけて飛びつく」。 出題者はそこを完全に見透かし、否定(not)などを混ぜて意味を反転させてくる。

  • 本文: others do not pay attention (他人は注意を払わない
  • ひっかけ選択肢: others paid attention (他人は注意を払った)

これは大問4(長文読解)の事例だが、大問2(対話文)でも主語と動詞を入れ替えるトラップが存在する。 単語の一致ではなく、否定や比較級まで含めた“文の意味”を見抜けるかが勝負である。


5. 結論:最短で壁を越える「トリアージ戦略」

時間がない受験生に必要なのは、全範囲の復習ではない。やるべきことを絞る「選択と集中」である

  1. フェーズ1:守りの30点(生活単語)
    • 「月・曜日・数字・天気・場所」だけは即答できる状態に固定する。これで「1階部分」は死守できる。
  2. フェーズ2:攻めの+20点(3大・得点源文法)
    • 合否に直結するのは次の3つだ。
      • 後置修飾: 「後ろから説明する」感覚(分詞・関係代名詞)
      • 第5文型: make O C の語順
      • 動詞の変化: to studystudying かの使い分け

「単語はやった。次は文法だ」 そう腹を括れるかどうかが、春の合格発表の景色を変える。 当ラボでは、こうしたデータ分析に基づき、無駄を削ぎ落とした最短ルートの指導を行っている。

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この記事を書いた人

千葉県・習志野市を拠点とする「習志野受験研究所」所長。10年以上の指導現場から得た知見をもとに、全国の入試問題を分析・発信しています。

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