※本記事は、客観的分析のため『だ・である調』で統一しています。
【島根県公立高校入試】英語・適語補充は「単語力」だけではない。12年分のデータが示す「定型パターン」攻略法
1. 序論:英語力の「誤診」を正す
島根県公立高校入試の英語、特に大問5などで出題される「適語補充問題」において、失点する受験生はよくこう嘆く。「知らない単語が出たらどうしよう」「文脈が読み取れない」と。しかし、それは誤診である。
結論から言おう。少なくともこの設問において、島根県教委が求めているのは、難解な語彙力でも、高度な読解力でもない。
過去の出題パターンをどれだけ正確に記憶し、瞬時に定型句を呼び出せるかという「パターン想起速度」である。
我々習志野受験研究所が、2014年から2025年までの12年分のデータを徹底的に解剖した結果、そこには驚くべき「過去問の同型再出題(リサイクル)」の実態と、迷う時間を削るための「アルゴリズム」が存在した。
本稿では、その攻略の設計図を公開する。
2. 分析データ:島根県英語の「構造」
まずは以下のリストを見てほしい。これは当ラボが抽出した、適語補充問題の「ネタ帳」の一部である。
| 年度 | テーマ | ターゲット語 | 文法・構文アルゴリズム(Trigger) |
| 2025 | 買い物 | much | [定型] 返答が「2ドル(値段)」なら How much 確定。 |
| 2025 | 知り合い | other | [熟語] each の後ろは other 一択。 |
| 2024 | 所有 | Whose | [疑問詞] 返答が「タカハシさんの」なら Whose。 |
| 2023 | 願望 | wish | [構文] I ... I were (仮定法過去) なら wish。 |
| 2021 | 言語 | language | [再出題] 返答が「言語名」なら language。 |
| 2017 | 頻度 | often | [疑問詞] 返答が「毎日」なら How often。 |
| 2015 | 言語 | language | [原型] 2021年と完全に同一の回路。 |
| 2014 | 天気 | weather | [名詞] 返答が「晴れ」なら weather。 |
一見して分かる通り、求められているのは「思考」よりも「条件反射」に近い処理である。
3. 法則の解説:島根・勝利の方程式
データ分析の結果、島根県英語を攻略するための「3つの鉄則」が確定した。
鉄則①:過去問は「高頻度でリサイクル」される
最も注目すべき事実は、島根県入試では過去問と全く同じ、あるいは酷似した問題が数年おきに出題される傾向があることだ。
- 「言語(language)」パターン: 2015年と2021年で、ほぼ同じ構造で出題されている。
- 「お互いに(each other)」パターン: 2017年と2025年で、熟語の一部を問う形式が繰り返されている。
島根県の受験生にとって、過去問は単なる「実力試し」ではない。「未来の予想問題集」そのものである。少なくとも10年分の適語補充には目を通し、答えを「知識」としてストックしておくべきだ。
鉄則②:疑問詞は「返答(Answer)」から逆算する
How much や Whose などの疑問詞補充において、空所のある疑問文(Aのセリフ)だけを見て悩むのは非効率だ。実戦では、まず「Bの返答」を見ることから始めると速い。
- Bが「2ドル」と答えている $\rightarrow$ Aは「値段(How much)」を聞いた可能性が高い。
- Bが「高橋さんの」と答えている $\rightarrow$ Aは「誰の(Whose)」を聞いた可能性が高い。
- Bが「毎日」と答えている $\rightarrow$ Aは「頻度(How often)」を聞いた可能性が高い。
全文を精読する前に「返答から逆算(Reverse Engineering)」することで、選択肢を瞬時に絞り込むことができる。
鉄則③:文法は「熟語の片割れ」探しである
空所の前後に for, of, to, each などの単語があった場合、それは得点のチャンスだ。
島根県は、教科書の太字熟語の一部を空所にする問題を好んで出題する。
each ( )$\rightarrow$other(each other)instead ( )$\rightarrow$of(instead of)look forward ( )$\rightarrow$to(look forward to)famous ( )$\rightarrow$for(be famous for)
これらは「熟語」としてセットで覚えていれば、文脈推測を省略して正解できる。逆に言えば、これらを単語単体で覚えているだけでは、正解へのルートが見えにくくなる。
4. 結論:才能ではなく「作業」である
島根県公立高校入試の適語補充問題において、特別な英語のセンスは不要である。
必要なのは、過去問という「データベース」を脳内に構築し、目の前の問題に対して適切なデータを呼び出す「検索作業」の正確さだけだ。
- 10年分の過去問を解き、出題された単語と熟語をリスト化せよ。
- 疑問文が出たら、まず「返答」を見よ。
- 空所の前後を見て、知っている熟語のパーツがないか探せ。
これらを徹底するだけで、適語補充は確実な得点源へと変わる。
「難しい」と嘆く前に、その難しさを「分解」せよ。解けない問題など存在しない。あるのは「パターンを知らない問題」だけである。

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