【2025年】弘前大学英語第3問を徹底分析:対話文完成と英語説明は「機能パラフレーズ」で解く

弘前大学英語第3問(対話文完成・英語での説明問題)の攻略は、「直訳しにくい日本語や専門用語を、そのまま英単語に置き換えること」ではない。言葉が持つ役割や使われる状況を切り分け、知っている表現で説明する「機能パラフレーズ」の手順を実行することである。

もちろん、基本的な日常会話の語彙や文法知識は不可欠である。しかし、単語を覚えるだけでは、弘前大学特有の「日本語の表現を英語で説明する問題」や「文脈に合わせた空所補充」で得点を安定させることは難しい。必要なのは、未知の概念や日本独自の言葉を、相手に伝わる具体的な要素へ分解する処理手順である。

2025年弘前大学英語第3問を構造分解すると、記述問題で問われている力は以下のように整理できる。

目次

弘前大学 英語・第3問 設問処理パターン

設問問われている内容解法の型失点しやすいポイント
1(A)専門用語(固有受容覚)の喪失による不都合を対話文に補完する【文脈根拠追尾の型】直前の発言(見ずに把握する)というヒントを無視してしまう
1(B)無人島にスマートフォンを持っていかない客観的な理由を述べる【客観ファクト接続の型】状況設定(電気や電波がない環境)を考慮せず、主観的な理由を書く
2(A)スラング(バズる)の意味を2〜3文の英語で説明する【機能パラフレーズの型】該当する1語の英単語を探そうとしてフリーズする
2(B)日本独自の文化(浴衣)の特徴と状況を2〜3文の英語で説明する【状況描写パラフレーズの型】「着物」との素材や着る場面の違いを説明できず、要素が不足する

上記の分析から、第3問の対話・説明問題を突破するために最も重要な2つのアプローチについて解説する。


弘前大学 英語・対話文完成と言語説明問題の徹底分析

【環境ファクトのトレース】状況設定から必然性を導く「客観ファクト接続」の型

設問1(B)では、無人島に持っていく5つのアイテムから「スマートフォン」を外す理由を、対話の流れに合わせて記述することが求められる。ここで「なんとなく気が進まないから」といった主観的な理由を書いてしまうのは、典型的な失点パターンである。

出題者が求めているのは、与えられた環境における「物理的なボトルネック(制限)」を英語で正確に描写できるかという点である。無人島という設定であれば、「電源がない(充電できない)」「電波がない(つながらない)」という動かせない客観的事実が存在する。

  • 決定ルール1: 設定された状況(無人島など)における物理的な制限ファクトを、日本語でまず2つ書き出す。
  • 決定ルール2: それらの制限を because we won't be able to... の形を使い、知っている簡単な動詞(chargeget a signal)を用いて直接つなぐ。

この手順を守ることで、文脈に沿った、根拠のある理由説明の文を完成させることができる。

【直訳の放棄と再定義】文化やスラングを日常語で言い換える「機能パラフレーズ」の型

設問2の「バズる」や「浴衣」を英語で説明する問題は、受験生のパニックを誘いやすい。しかし、出題者は「バズる」にぴったり対応する高度なスラングを知っているかを試しているわけではない。直訳が不可能な言葉を、その「機能」や「使われる状況」に焦点を当てて、2〜3文の平易な英語で説明(パラフレーズ)できるかを見ている。

  • 決定ルール1: 1文目では、その言葉が属する大きなカテゴリーを示す。たとえば「バズる」なら、インターネット上で使われる表現であることを説明する。「浴衣」なら、夏に着る軽い和服であることを説明する。
  • 決定ルール2: 2文目では、使われる状況や具体的な機能を説明する。「バズる」なら、多くの人が短時間で話題にすること。「浴衣」なら、夏祭りや花火大会で着ることを書く。

高度な語彙(go viral など)を無理にひねり出す必要はない。

たとえば「バズる」であれば、

It is a modern slang word used on social media.(1文目:カテゴリー)

It means that many people suddenly talk about something on the Internet.(2文目:状況・機能)

というように、中学生でも使いこなせる平易な英語の組み合わせで十分に成立する。

「バズる=1語で何と言うか」という自己流の単語検索に頼っていると、試験会場で確実に思考が停止する。言葉の「カテゴリー」と「使われる状況」に分解して2文で構成する手順を踏めば、どのような日本語が出題されても部分点を積み上げやすい答案を作ることができる。


結論:才能ではなく「作業」である

対話文完成や英語での説明問題で迷わずに答案を作成できるかは、英語のセンスではなく、ルールに基づいた「情報の分解作業」である。自己流の「ぴったりの1語探し」に終始するやり方では、出題されている状況の構造を見落とし、要素不足による失点を招きやすくなる。

第3問の記述・説明問題で得点を安定させるために、今日から以下の3つの手順を日々の学習に組み込んでほしい。

  1. 「ぴったりの1語探し」をやめる: 日本語特有の表現(「もったいない」「木漏れ日」など)を見かけたら、それを1語の英単語に直そうとするのをやめ、「それは何の種類で、どういう状況で使うか」を日本語で説明する訓練をする。
  2. 主節と理由のセット化: 理由を述べる空所補充では、頭の中だけで考えず、ノートの余白に「環境の制約(ファクト)」を箇条書きで抜き出してから、because の後ろに配置するパーツを確定させる。
  3. 2文構成フレームの固定: 説明問題に取り組む際は、いきなり書き始めず、「1文目はカテゴリー宣言、2文目は状況・仕組みの描写」という2文構成のフレームをあらかじめ決定してから中身をはめ込む。

これらを淡々と実行すること。それが、弘前大学の対話・説明問題で得点を安定させるための、最も再現性の高い学習法である。

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この記事を書いた人

千葉県・習志野市を拠点とする「習志野受験研究所」所長。10年以上の指導現場から得た知見をもとに、全国の入試問題を分析・発信しています。

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